海草・向陽同窓会会長 片桐 章浩 様
ご挨拶
向陽高校・東京地区同窓会の皆さん。皆さんと共に令和6年(2024年)を迎えられたことに感謝したいと思います。本来は新春のお祝いを述べるところですが、1月1日に発生した能登半島地震で被災された皆さんに心からお見舞い申し上げますと共に、被災によりお亡くなりになった皆さんに心から哀悼の誠を捧げます。
言うまでもなく災害は突然襲ってくるもので、事前の備えや防災計画を策定していたとしても、現実は全てにおいて対応できるものではないことを痛感しています。特に避難所生活の困難さは、依然として解消できていないことに心が痛みます。
私達の故郷、和歌山県からは地震発生以降、被災地支援のため現地入りしていますし、支援物資をお届けするための活動も実施しているところです。
こんな時に思うことは、同じ使命を共有している組織や団体の行動は力強く、かつ迅速な対応ができていることです。同じ価値観を有する団体に所属していることの安心感や、一緒に行動できる力を感じています。
被災地の支援活動を続けていると「海草・向陽高校同窓会」も同じことが言えると感じています。私達が向陽高校で共に過ごした時間や希望と不安を持って卒業したこと。そして卒業してから社会人として生活する中で、向陽生としての自信と誇りを持っていることなど、私達同窓生は同じ価値観を有していることを感じることがあります。
和歌山県の同窓会と東京地区同窓会とは地域は分かれていますが、私達はいつの時代においても、決して平穏な時ばかりではない社会で生き抜く力と思いやりを持って日常を過ごしています。
そして同窓会役員会や総会では、懐かしい思い出を語れる機会でもあり、社会で積み上げてきた経験を語り合い、共有できる機会となっています。人が語り合い経験を共有することは成長することですから、同窓会は年齢を問わず私達を成長させてくれる場所でもあると思います。
本年も向陽高校・東京地区同窓会が開催されると思いますが、これまでの人生を語り合える機会となり、また懐かしい時代に戻り心が喜ぶ機会になると思います。
人は非日常の場面に遭遇すると、幸せは日常の中にあること。毎日が当たり前に過ごせることが幸せだと思います。同窓生があの頃と同じように、笑顔で語り合えるわずかな時間も幸せな時となります。
「向陽高校に入学できたこと。友に出会えたこと。そして卒業できたことを良かった」と思える人生もまた幸せだと思います。
令和6年が皆さんの心に残る幸せな一年になることを祈念して、挨拶といたします。
海草・向陽同窓会会長 片桐章浩