新年のごあいさつ
和歌山県立向陽中学校・高等学校
校 長 前田 成穂
恭賀新年
本校東京地区同窓会の皆さま、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
「新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事(よごと)」
これは、万葉集の編纂に関わった大伴家持が、最後に納めた歌で、「新しい年の初めの初春の、今日降る雪のように、良いことがもっとありますように」という心情をよんだと言われています。コロナ禍を考えますと、今年こそはコロナが終息し、皆さま方とお会いできることを願うばかりです。
昨年を振り返ると、4月からコロナ対応に追われ、新入生歓迎会や遠足が延期となり、遠足は6月に、新入生歓迎会は7月の実施となりました。9月の文化祭も10月に延期となり、体育祭は各学年ごとの実施となりました。また、修学旅行も、本来なら高校1年の3月に行うべきところ、2度延期となり、高校2年の12月に訪問先も和歌山県内の紀南地方に代えての実施となりました。
しかし、生徒たちは、どの行事にも当てはまるのですが、限られた環境や条件の中で、感染対策やルールをしっかりと守り、仲間を思いやり、元気いっぱいに取り組んでくれていました。これが、まさに向陽生の姿であり、校訓「自彊不息」・「質実剛健」・「文武両道」のもと培われてきた校風であると改めて感じました。
本校は、大正4年(1915年)旧制海草中学校の創立から数えて、現在107年目であり、3年後の令和7年度に110周年を迎えます。これを機に、「新たなる向陽の創造」として記念事業ができないか模索中です。例えば、校内には4本のワシントンヤシの木が植えられていますが、現在3階の校舎を超えているため、台風や強風により倒れる危険性があり、これを機に伐採し、ワシントンヤシの種から苗を育て、植樹するのはどうかと考えています。また、校内整備として生徒ホールなどの模様替え(紀州材を使って内装や机の整備)等を検討しています。
同窓会の皆さま方から、様々なご意見やご要望を聞かせていただけたらと考えていますので、今後もご協力ご支援のほどよろしくお願い申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。